新盆の行事について
■8月13日
朝 ・・・ 水の子を作り棚に供えます。
洗面器又は桶に水を入れて玄関入り口に置き、草履も揃えておきます。
仏様が足をすすぐためです。
昼過ぎ ・・ 家の門口で『迎え火』をたきます。
その場で合掌、迎え火は陶器の皿などにオガラを折って積み重ね燃やします。
次にみそはぎ、水の子、マコモ、線香を持って墓地に仏様を迎えに行きます。
墓前にお供え物をして、線香をあげ、お参りをして仏様と共に家に帰ります。
家に帰ったら仏様に線香をあげ玄関入り口の洗面器や草履を片付けます。
夕方 ・・・ 夕食にあんこもちを供えます。(地域により異なる)
個人の好きだった食べ物も供えます。
■8月14日
朝・・・霊膳を供えます。
お墓に花を持っていき、みそはぎとあげ替えます。
夜・・・霊膳を下げます。
■8月15日
朝・・・霊膳を供えます。
昼・・・そうめんをゆでて供えます。
七色ぜい(野菜をそのままあげても良いです)
夜・・・「棚流し」の準備をします。
頃合いをみて、供え物をまとめてマコモに包みます。
迎え火同様に送り火を焚きます。
マコモに包んだ供え物を持ってお墓に仏様を送り線香をあげてきます。
お盆の風習
★お盆のいわれ
お盆は正式には『孟蘭盆会』と言います。
これはインドの言葉の一つ、サンスクリット語のウラバンナ(逆さ吊り)を漢字で
音写したものです。
お盆のはじまりについては『盂蘭盆経』の中の親孝行の大切さと説いた教えが昔から
知られています。
それは「お釈迦様の弟子の中で、神通力が一番とされている目連尊者が、ある時神通力
によって亡き母が餓鬼道に落ち逆さ吊りにされて苦しんでいると知りました。そこで、
どうしたら母親を救えるのか、お釈迦様に相談にいきました。するとお釈迦様は、おまえ
が多くの人に施しをすれば母親は救われると言われました。そこで、目連尊者はお釈迦様
の教えにしたがい、夏の修業期間のあける7月15日に多くの僧侶たちに飲食物を捧げて
供養したのです。すると、その功徳によって母親は極楽浄土がとげられました。」
というお話です。
それ以来(旧暦)7月15日は、父母や先祖に報恩感謝をささげ、供養をつむ重要な日
となったのです。
わが国では推古天皇の14年(606)に、はじめてお盆の行事が行われたと伝えられ
ています。
日本各地で行われるお盆の行事は、各地の風習などが加わったり、宗派による違いなど
によって様々ですが、一般的に先祖の霊が帰ってくると考えられています。
(浄土真宗では霊魂が帰ってくるとは考えない)
日本のお盆は祖先の霊と一緒に過ごす期間なのです。
月おくれ盆
今では8月15日を中心に、ひと月おくれの盆行事をすることが最も盛んなようです。
これは、明治になって新暦が採用されると7月15日では、当時国民の8割を占めていた
農家の人たちにとって、最も忙しい時期と重なってしまい、都合が悪かったからです。
それで、お盆をひと月遅らせて、ゆっくりとご先祖様の供養ができるようにしたわけです。
月おくれ盆にあわせて、毎年帰省ラッシュが騒がれるのはご存知のとおりです。